今回のリスニングでは鳥取砂丘の落書き問題に触れました。鳥取といえば泣く子も黙る鳥取砂丘ですよね。ご存知、国の天然記念物です。最大の砂丘は高さ５０メートル。海岸沿いに１６キロにも渡って伸びるその自然の雄大さに訪れる人は必ず息を呑むと言われています。
さて、そんな鳥取砂丘ですが、近年、ポケモンGOの聖地として日本人観光客だけでなく、外国人観光客の大幅な増加に伴いある問題が発生しています。それが「落書き」です。
「砂の落書き程度で？」と思われるかもしれませんが、その規模は想像を遥かに超えるもので、２０メートル、３０メートル級の落書きがたびたび出現し、観光客を困惑させているというのです。この巨大落書きはこれまでに３３００件以上の報告が寄せられ、そのつど職員が苦情に対処し、落書きを消しているのだそうです（写真：「ハッピーバースデー、ナタリー」という２５メートルの落書き）
今回の英文ではこんな感じで現状を紹介していました。
Officials in the city of Tottori are asking tourists to refrain from writing messages and pictures in the sand of its giant sand dunes.
（鳥取市の担当者は観光客に対し、その広大な砂丘にメッセージや絵を描くことを控えるよう求めている）
officials 担当者
ask 人 to do 人に～することを求める
refrain from ~ ～することを控える
sand dune 砂丘
They said that more than 3,300 cases of 'sand graffiti' have occurred at the tourist hot spot in the last decade.
（彼らによると、この10年間に観光客の人気スポットで、砂丘の落書きに関して3300件を超える事案が発生しているという。）
more than ~ ～以上の
case 事案、事例
graffiti 落書き
occur 発生する
hot spot 人気スポット
decade 10年
3300件って相当ですよね！お寺とかだと一回落書きが発見されるだけで大騒動なのに！たしかに元通りにはしやすいですが、、、。
ちなみに、落書きの多くは自分の名前や恋人や家族へのメッセージなどですが、でかでかと企業の商品名を書いたり、下品な単語やイラストを描く事例も散見され、数年前から苦情が耐えない事態に。
県としては英語や韓国語、中国語などで「落書き禁止」の注意喚起を行ったり、職員が巡回し、落書きをしていないか監視することで再発をできる限り防ぎたいとしています。
大変なお仕事ですが、なんだかやるせない気持ちになるでしょうね、、、。
ちなみに、北海道が生んだスーパースターである大泉洋さんの人気番組『水曜どうでしょう』でも、ノリで鳥取砂丘に落書きをしてしまい、環境省近畿地方環境事務所から番組宛に強い抗議を受けてその回の放送はお蔵入りになりました、、、。
・・・とにかく、
せっかく美しい自然を見たくて砂丘まで足を運んだ人にとって、もしその光景に人為的なものが飛び込んでしまったら残念で仕方ないですよね。
自然の美しさは皆のリスペクトによって支えられているという当たり前のことを再認識させられるお話でした。