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Your Majesty !(陛下)って、なんでmyじゃなくてyourなの?

 

 

僕は昔から漫画やアニメが大好きなんですけど、昨日、『コードギアス』というアニメを見てました。 

その中で上官に対し「Yes, my lord !!」(かしこまりました!)って台詞が多用されていたんですね。

その時、「女王とかにはYour majestyって言うよね?なんでyourなのかなあ?”我が女王様”ってことならmyじゃないの?」と疑問に思いました。 

ということで、今回はその理由を調べて分かったことをこのページで説明したいと思います。



分かりやすく、まず日本の例で考えて見ましょう!
(実はやってることは日本も同じなんです)


あなたの周りのお友達、例えば田中という人がいるとしましょう。

お友達なら「おーい、田中くーん!」と呼べるでしょ?

先輩なら「あのー、田中センパーイ!」と呼べますね。

社長でも「すみません、田中社長~!」と、まぁまだいける。

でも、それが天皇だったら?

「あの、た、田中天皇!・・・・」



・・・・ちょっと厳しくないですか?(^^;)


もしそういう超偉い人に声をかけるなら、やっぱり、

「陛下!」

となるのがしっくりきます。

日本でも同じです。

つまり、超偉い人には畏れ多すぎて名前で呼ぶことができないんです。

だから、「陛下」と呼ぶんです。

ちなみに、「陛」とは宮殿の階段のこと。

天皇は偉すぎるので、直接語りかけるなんて無理。

その威光は四方八方、周囲に発せられているので、宮殿の階段の下にまで及んでいる天皇の威光に対して、その階段の下あたりの「空間」に対して遠巻きに「陛下!」と語りかけている訳です。

「殿下!」とか「閣下!」も同じ理由ですね。
(ちなみに、「殿下」は王様、女王様以外の王族、皇族に用います。クシャナ殿下など。「閣下」は王族以外の超偉い人。デーモン閣下など。)

さて、日本では超絶偉い人には直接名前を呼ぶなんてもってのほか!
せいぜい、その人の「ご威光」や「尊厳」そのものに語りかけるのです。

それは外国でも同じ。

問題のYour Majesty も、映画の字幕では「陛下」と翻訳されていますが、

majesty は「威厳:威光:尊厳」という意味の名詞であり、

外国でも、王様本人ではなく、王様の発する威光に対して語りかけていることが分かります。

だから、Your Majesty (あなた様のご威光)と言って、直接、王や女王とは呼ばないんです。

 

言われてみれば、王様に向かって家臣が「king!」なんて呼んでるシーンは映画でもあんまり見た記憶がない・・・ですよね。
やっぱり、「Your majesty !! (陛下!)」って呼んでるシーンがしっくり来ます。

僕が好んで授業で使っている素材の中に、ノーベル平和賞を最年少で受賞したマララちゃんのスピーチがあるんですが、そのスピーチ冒頭でも、

Your Majesties, Your Royal Highnesses, .....
国王、王妃両陛下、皇太子、皇太子妃両殿下....)

という定番のご挨拶から始まっています!

はじめは外国特有の文化かな?って思ってましたけど、調べてみると、何も考えずに使っていた「陛下」や「殿下」も深い意味があったんだなーと感心しました。

 

いやはや、勉強になりますね♪

 

 

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